今朝、電車で盲導犬のラブラドールに出会いました。
ユーザーさんと一緒に電車に乗り、駅が近づくまでじっと伏せ、
次の駅のアナウンスがまだなされていないのに、
駅が近づいたことを察してすっくと立ち上がり、
ユーザーさんを促して颯爽と降りて行きました。
このような使役犬、いわゆる補助犬について、
「仕事をさせて、かわいそう」と思われる方が多いかもしれませんが、
犬たちは自分の役割をきちんと認識し、
大好きなユーザーさんと一緒にいられることを幸せに思い、
結構気楽に、楽しくやっています。
現在施行されている身体障害者補助犬法(平成14年5月公布、10月施行)が
制定されるまでの運動期間に、
私は京都で介助犬の育成団体に所属していました。
今でこそ認知度の高い介助犬ですが
当時はとても理解してもらえず、
訓練施設も資金もなく、本当に大変でした。
兵庫県は宝塚市に「シンシア」という有名な介助犬がいて
全国に先駆けて宝塚市は「シンシアのまち」として
介助犬を受け入れてくれました。
現在、兵庫県立リハビリテーションセンターで介助犬の認定試験を実施していますし、
兵庫県は介助犬先進地域といえますね。
先日オリンピックのあったバンクーバーに介助犬育成の現場視察に行ったとき
国が訓練施設を補助し、訓練士の教育にも力を注いでいるのを見て、
日本との大きな違いを感じ、驚いたのを思い出します。
バンクーバーは人工呼吸器をつけた電動車いすのユーザーさんが、
街でショッピングしていたり、
車いすが乗れる福祉タクシーが街中を流しで走っているなど、
障害者が外出するのに困らない、
素晴らしい環境がありました。
今でこそバリアフリー社会になりましたが、
障害を持った人々が社会に出るには、多くのハードルがあります。
自身の障害を引き受けながら、
自分の思うように行動する、外出するということが
非常に大きな意味を持ちます。
それを支える素晴らしいパートナー、介助犬。
介助犬に会いに、ぜひ日本介助犬協会の施設、「シンシアの丘」にお出かけください。
写真:社会福祉法人 日本介助犬協会ホームページより http://www.s-dog.jp/