2012年11月19日月曜日

娘の犬

 私の家には娘が飼っている白い犬がいます。名前は短絡的で白いから「しろ」といいます。飼いだして5年目になります。犬も長い間、我が家で暮らしていると家族の関係がわかっているのか、それぞれにあったコミュニケーション技術を使って表現してきます。
 仲間であることを実感するためには、家族の誰かのそばに背中をむけてお尻をくっつけてちょこんと座ります。いじけるときは、プーさんのぬいぐるみを前足で押さえつけ、ぎゅっと噛みしめています。ニードを満たしたいときは目をあわせて訴え、「ワン」と吠えます。どこかに連れて行きたいときは、その人の手を甘噛みをして引っぱり連れていきます。
 飼っている娘は何よりも大事な存在で帰ってくるまで玄関で待ち続けています。長男は困っているときに助けてくれる存在として、一番下の娘は弟か妹のような存在。そして、私はというと一番怖い存在のようです。しろの中で家族を判断し、それにあったコミュニケーション技法をつかってくるのです。  実習に行くと、「コミュニケーションが苦手」という学生が多いけれど、実はまだ私が学生を理解できていないことから、学生のコミュニケーション技法が見えていないだけなのかも知れないと考えるのです。また、人間であるから素直に表現することに邪魔が入るかもしれません。