2010年2月25日木曜日

勉強中

 私は現在、医療検査学科で、血液実習、生理機能検査学と、今年度から新たに
医動物学実習を担当することになりました。医動物学ってどんな学問?? 

 医動物学について簡単に説明しますと、取り扱うものは、動物界に属するもの。衛
生動物(昆虫、ダニ、有毒動物)・寄生虫と非常に幅広く、医療検査のなかでも特殊
な知識と専門的技術が必要な分野です。 

 身近な衛生動物としてダニがありますが、その種類は世界では5万種、日本では
千種存在し、その種類によって食品や室内塵などに発生してアレルギーの原因に
なったり、動物やヒトの体表に寄生して吸血し、宿主に病害をおこしたりして問題に
なっています。 

 一方、マラリアは寄生虫の一種で、日本では身近に患者が少ないため軽視されが
ちですが、人類の約半数がマラリアの汚染地域に住み、約8億人が感染して、毎年
1億人が発症し、100~200万人が死亡していることからも、その診断・治療には緊
急をようするもので、医動物学の重要性が高い学問です。









学生実習で検出されたチリダニ

2010年2月19日金曜日

物事を正面からだけではなく、後ろから、あるいは横から眺めて見る習慣を
身につけましょう。例えば、内分泌疾患では臓器の機能亢進症と、その反対
の低下症の存在する場合が多いですね。これらの両方の症状や検査所見な
どを理解できれば問題はない訳ですが、ひたすら何事をも覚えようというので
はなく、片方の疾患について十分に理解できれば、反対側の疾患については
考えれば、必要な知識が自然に出てくるはずです。それが確認でき
れば、やみくもにただ覚えるのではなく(二兎を追うものは一兎をも得ずの喩え
のように、すぐに忘れてしまいます)、片方の知識をしっかりと吸収しているだ
けで良いことになります。


D証券会社のコマーシャルで、「収入の2割を貯金しなさい」と若い人に言い
ますと、「無理です」と答えますが、「収入の8割で生活をしなさい」と言います
と、「解りました」と言って行動に移してくれます、と言っていました。この話には
その後、多くの賛否が殺到しましたが、この例えは、日頃から解りやすい講義を
と考えている教員には参考になりますし、諸君が事象を考える際の助言でもある
と思います。

2010年2月8日月曜日

医療ミステリーに魅せられて

学生時代から推理小説が好きで、今までに数多くの作家の作品を読んできた。
ここ10年は、推理小説のジャンルに含まれるかどうかは定かではないが、医療ミステリーに凝っている。
 初めに読んだのは、ロビン・コックの「コーマ」である。ボストン記念病院の8号手術室に続発する原因不明の麻酔事故。患者は昏睡状態に陥り、次々と植物人間と化していく。女子医学生のスーザンが医学界の無気味な深淵をえぐる戦慄のサスペンスが面白かった。それ以来、ロビン・コックの翻訳された全作品を読破した。
 ロビン・コック以外にも、マイクル・クライトン、マイクル・パーマー、ロバート・J・ソウヤーなど多くの作家の作品を楽しんだ。
 最近読み始めたのは、霧村悠康の作品。霧村悠康は大阪大学医学部を卒業した現役の腫瘍外科の臨床医である。彼は、大胆にも医学界ではタブーとされる領域のみならず、最新の分子生物学・免疫学を題材として取り上げている。その面白さに、一冊を一日の往復の電車の中で読み上げることもあった。
 A型インフルエンザ流行以来電車通勤をすることがなく、至福の医療ミステリーの読書が中断している。早くインフルエンザが収束し、再び、好きな作家の医療ミステリーが読めるときが来ることを切望している毎日である。

2010年2月1日月曜日

KY(空気読まない)のすすめ

1月25日(月)から2週間、幼児教育学科1年生が保育所で実習しています。

学生も観察実習は別として、初めての保育所実習なので、期待や不安を抱いて

教員によく相談にきます。実のところ教員も多少の期待と不安を抱きながら、

保育所に実習巡回にいきます。Aさんは明るくはきはきしているけれど、

指導してくれている先生のアドバイスを謙虚に聞けているだろうか?

Bさんは落ち着いて子どもと向き合えるけど、自分の思いを伝えるのが

下手なので、少し厳しめに指導を受けたときにへこたれてないか?等です。

予想以上に学生がいきいきと実習していたときはうれしいものです。



最近の学生は打たれ弱くなったとよくいわれます。

確かにひ弱くなっている部分もあると思いますが、周りの空気に

敏感になりすぎて、相手の言葉や思いを深読みしすぎているようにも思います。

指導してくれている先生が、保育中であるがゆえに、素っ気なく言った言葉を

「非難された」、「攻撃された」と受け取る学生もいるようです。

空気を読むことも大切ですが、もう少し大胆に、若さを武器に少々の失敗を恐れず、

実習に取り組めたらなぁと感じます。


幼児教育学科教員 KKY(キング オブ クウキ ヨム)

2010年1月16日土曜日

1月17日

新しい年が明けた。1月17日で阪神・淡路大震災からまる15年が経過したことになる。
通信課程以外の在学生の皆さんは記憶に留めることが困難なくらいの年齢であったかと思う。
当時4歳だった息子は地震の記憶など思い出したくもないらしい。
彼は私が「災害医療」について各地で講演をしていることに、いつも「なんでそんな傷口を広げるようなことを今さら言わなあかんのや」といぶかしがる。
俺だってあんなにたくさんの死体はもう二度と見たくないよ。


平成7年1月17日、私が勤務していた神戸市立西市民病院は全壊した。
5階西病棟がクラッシュし患者45名・看護師2名、合わせて47名が生き埋めになった。
46名は奇跡的に助かったが、廊下を歩いていた患者さんは即死だった。
地震当日、600名以上の患者が救急外来を受診したが電気も水も人手もない中では満足な治療もできず、60名以上の心肺停止患者は誰一人救命することができなかった。
傷病者を守るはずの病院がその使命を果たせず、逆に命を奪ったことに私は衝撃を受けた。
この病院がつぶれずに機能していたならば少なくとも数名の命は助かったはずである。


地震で家を失った住民は避難所での生活を余儀なくされる。
避難所の環境は劣悪だった。
プライバシーもなく雑魚寝の体育館の床は冷たく、おにぎりも冷えて硬い。
入れ歯を失った高齢者には過酷な現実が待っていた。
体力を消耗して肺炎を発症する高齢者が続出し、200名を越える方が亡くなっていった。
つぶれない建物、焼けにくい家だったら長田区の犠牲者はもっと少なかったはず。
避難所が暖かく、食べやすい食事が提供されていれば肺炎は少なかったかもしれない。
もっと早く医療関係者が避難所に入り保健活動を行っていたら・・・医療者である自分はもっと迅速な行動をとるべきであった。
地震をとめることは不可能であるが、私たちの努力によって被害を少なくすることは可能である。
「防災」や「減災」の原点はここにある。この努力を怠った私は懺悔にも似た気持ちで講演を続けてきた。


今年の1月17日には、医療系大学に通う息子に15年間背負ってきた十字架について話そうと思う。

2010年1月12日火曜日

私のつぶやき

ブログの存在は知っていましたが、初めてのブログ体験です。

皆さん知っているようで知らない?ネットコミュニティを学んだことがあります。
少しご紹介しましょう。
ブログ(BLOG)の名前の由来はWEB LOGの略です。

日本では自分の日記代わりとして利用されているようですし、
ブログ上で一番使用されている言語が日本語であることをご存知でしょうか?

携帯からの書き込みができ、どこからでも更新できてしまうので利用されることがあるかもしれませんが、実は日本人は「日記好き」の国民性があるそうです。

しかし自身を人に伝えることが苦手な私はこういった中、唯一しているコミュニティはNSN(Mixi)のようなモノだけです。
顔見知りの人たちの集まりで何かしら安心でき、情報交換の最適な場所です。

しかし今年の夏より注目され利用者が急上昇しているTwitter(ツイッター)というネットコミュニティがあるそうです。
現代の最先端を生きる学生さんは情報をお持ちかもしれませんが、こちらはブログとチャットを融合させたものらしいのです。

つぶやきの一言に登録されている見ず知らずの方々から、1、2分もせずにドッヒャっと返事が来るそうです。
このつぶやきコミュニティの登録者は現在300万人超え、全体の70%が男性で35~44才の年の方が多いようです。律儀に返答してくださるみなさんは暇人でしょうか??

しかし「長田の安くておいしいお店はどこ?」に一瞬で情報を送ってもらえるなら少しうれしいかもと思ってしまいます。
自分も登録し常盤のみなさんに「集合!」を呼びかけ、どのくらいの人とつながっているのか調査してみるのも楽しいかなと密かに思っています。

2010年1月1日金曜日

迎春

新年あけましておめでとうございます。

今年も週1回のペースで
教職員ブログをupしていきたいと思いますので、
何卒よろしくお願い致します。










平成22年 元旦