今年度の入学式で学長が紹介された宮沢賢治の詩、
あるいは学外オリエンテーションで後藤学科長が紹介された
茨木のり子の詩、私はハッとしました。
詩の言葉は、砂にしみこむ水のように疲れたからだ、
心に入ってきます。
今、なぜ私たちの心は詩歌に揺さぶられるのでしょうか?
詩というのは、選びに選び抜かれた言葉に力と
意味があると思います。
さらに、声に出して読んでみるとリズムや間を感じ、
それによって読んだ人それぞれの想像力が
動き出すのではないでしょうか。
新しい環境になった今、再び感銘を受けて、
自分自身の背筋を伸ばし、
生き方を見つめ直した詩をひとつ。
もはや
できあいの思想には倚りかかりたくない
もはや
できあいの宗教には倚りかかりたくない
もはや
できあいの学問には倚りかかりたくない
もはや
いかなる権威にも倚りかかりたくない
ながく生きて
心底学んだのはそれぐらい
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合のことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
茨木のり子 『倚りかからず』
こども教育学科 瀬川和子
2012年4月30日月曜日
2012年4月23日月曜日
鳥取弾丸ツアー(後編)
4時半になったので、食事前に再度別の温泉に入ることにした。
日帰り旅にもかかわらず温泉に2回入ることは当初より決めていた。
つい2時間前に入ったばかりなのだが、私の温泉好きを知っている仲間は異議を唱えようともしない。
異議を唱えても却下されることが明らかなので無駄な努力はしないのだ。
市内にある「こぜにや」という旅館の日帰り温泉を楽しんだ。
ここも人気の宿なので、時間帯によっては断られることも多い。
そこで再度湯を愛でた後、いよいよこの旅のフィナーレを飾る夕食である。
「耀」という名前のお店だ。2度目の訪問である。
旅先で初めての店に入るのは少々緊張する。
当たりかはずれかで旅の成否も左右されるからだ。
その店に入店しようと考えたのは、メニューが書かれてあるボードの
内容とうまそうな雰囲気を漂わせる店構えだ。
先日も書いたが最後は勘である。
入店すると風貌からも職人気質を感じさせるご主人が、
初めて入店する一見客の不安を解消してくれるには十分な
対応で迎えてくれた。
お任せの刺身盛り合わせと煮魚を注文するとご主人自ら席に
刺身を運んでくれ、丁寧に説明してくれる。
同じ食べ方の説明にしても客が親切に教えてもらったと
感謝される人がいる一方、おしつけがましく、
さっさとひっこめと思われる人がいるから不思議だ。
幸い前者であった。
常連、一見わけへだてなく、接してくれることも気に入った。
こども連れでも気兼ねなく食べられる店の雰囲気も嬉しかった。
地元で捕れる鬼エビを初めて食べたが、ボタンエビを上品にしたような
甘さが印象に残った。
鮮度が保ちにくいので関西にはなかなか出回らないらしい。
ソイの煮付けは絶品だった。ご飯に煮汁をかけて食べたいと
思っていたところにご飯がタイミングよく出てきて、
ご主人もまたその食べ方を推奨しようと思っていたとのこと。
期待以上にすばらしい料理を出してくれたので
是非再度訪問したいと思っていたのだ。
今回は、予算と人数と訪問時間を伝えていた。
下記の写真を見ていただければわれわれの感動が少しは伝わるかと思う。
松葉かにと若松葉かにそれぞれの刺身と焼きがにである。
個人的な好みからすれば生より焼きの方なのだが、どちらもおいしい。
ご存じの方も多いと思うが松葉と若松葉では値段が10倍違う。
予算からしても松葉が出てくるとは思わなかったので、
ご主人が奮発してくれていることは最初のかに料理で理解できた。
かに味噌につけて食べることができた。かにの食べ比べもすることができた。
刺身はしまえび、鬼えび、もさえびの3種類を用意してくれた。
しまえびは一見するとあまえびかとおもったが、あまえびよりも味が濃厚だ。
もさえびは春の鳥取の名物でみそが甘く食感がぷりぷりで
すぐに飲み込んでしまいたくなるような味だ。
写真からも想像していただけると思うが鯖の刺身は青物好きにはたまらない。
脂ノリがハンパではない。醤油をはじく勢いだ。白身の刺身はソイの刺身だ。
鯖の後に食べても味負けしない。
味はくえとヒラメの間のような味といったところか。
刺身の魚は昨日ご主人自らが漁に出て今日のためにねかしておいてくれたらしい。
肉と同様に魚も一晩ねかした方がうまみが出る。
活け魚料理専門店で生きた魚をその場で料理するようなところがあるが、
うまかろうはずがない。
リクエストしておいたソイの煮付けも抜群においしかった。
松葉の甲羅に日本酒を入れた香ばしい酒がますますすすむ。
日帰りできる源泉掛け流しの温泉とおいしい料理は明日の活力になる。
こども教育学科 教員
日帰り旅にもかかわらず温泉に2回入ることは当初より決めていた。
つい2時間前に入ったばかりなのだが、私の温泉好きを知っている仲間は異議を唱えようともしない。
異議を唱えても却下されることが明らかなので無駄な努力はしないのだ。
市内にある「こぜにや」という旅館の日帰り温泉を楽しんだ。
ここも人気の宿なので、時間帯によっては断られることも多い。
そこで再度湯を愛でた後、いよいよこの旅のフィナーレを飾る夕食である。
「耀」という名前のお店だ。2度目の訪問である。
旅先で初めての店に入るのは少々緊張する。
当たりかはずれかで旅の成否も左右されるからだ。
その店に入店しようと考えたのは、メニューが書かれてあるボードの
内容とうまそうな雰囲気を漂わせる店構えだ。
先日も書いたが最後は勘である。
入店すると風貌からも職人気質を感じさせるご主人が、
初めて入店する一見客の不安を解消してくれるには十分な
対応で迎えてくれた。
お任せの刺身盛り合わせと煮魚を注文するとご主人自ら席に
刺身を運んでくれ、丁寧に説明してくれる。
同じ食べ方の説明にしても客が親切に教えてもらったと
感謝される人がいる一方、おしつけがましく、
さっさとひっこめと思われる人がいるから不思議だ。
幸い前者であった。
常連、一見わけへだてなく、接してくれることも気に入った。
こども連れでも気兼ねなく食べられる店の雰囲気も嬉しかった。
地元で捕れる鬼エビを初めて食べたが、ボタンエビを上品にしたような
甘さが印象に残った。
鮮度が保ちにくいので関西にはなかなか出回らないらしい。
ソイの煮付けは絶品だった。ご飯に煮汁をかけて食べたいと
思っていたところにご飯がタイミングよく出てきて、
ご主人もまたその食べ方を推奨しようと思っていたとのこと。
期待以上にすばらしい料理を出してくれたので
是非再度訪問したいと思っていたのだ。
今回は、予算と人数と訪問時間を伝えていた。
下記の写真を見ていただければわれわれの感動が少しは伝わるかと思う。
松葉かにと若松葉かにそれぞれの刺身と焼きがにである。
個人的な好みからすれば生より焼きの方なのだが、どちらもおいしい。
ご存じの方も多いと思うが松葉と若松葉では値段が10倍違う。
予算からしても松葉が出てくるとは思わなかったので、
ご主人が奮発してくれていることは最初のかに料理で理解できた。
かに味噌につけて食べることができた。かにの食べ比べもすることができた。
刺身はしまえび、鬼えび、もさえびの3種類を用意してくれた。
しまえびは一見するとあまえびかとおもったが、あまえびよりも味が濃厚だ。
もさえびは春の鳥取の名物でみそが甘く食感がぷりぷりで
すぐに飲み込んでしまいたくなるような味だ。
写真からも想像していただけると思うが鯖の刺身は青物好きにはたまらない。
脂ノリがハンパではない。醤油をはじく勢いだ。白身の刺身はソイの刺身だ。
鯖の後に食べても味負けしない。
味はくえとヒラメの間のような味といったところか。
刺身の魚は昨日ご主人自らが漁に出て今日のためにねかしておいてくれたらしい。
肉と同様に魚も一晩ねかした方がうまみが出る。
活け魚料理専門店で生きた魚をその場で料理するようなところがあるが、
うまかろうはずがない。
リクエストしておいたソイの煮付けも抜群においしかった。
松葉の甲羅に日本酒を入れた香ばしい酒がますますすすむ。
日帰りできる源泉掛け流しの温泉とおいしい料理は明日の活力になる。
こども教育学科 教員
2012年4月16日月曜日
鳥取弾丸ツアー(前編)
過日、気が置けない仲間と「温泉&おいしいもの弾丸ツアー」に出かけた。
大学時代にも温泉とおいしいものを求めて東北、九州等を周遊した経験があるが、
温泉と料理のどちらにも満足することはなかなか難しい。
なぜなら加温、加水なしの源泉掛け流しの温泉の数はそもそも少なく、
湯船から惜しげもなくとうとうと音を立ててと流れ出す豊富な湯量を持つ本物の
温泉とは山深いところに位置し、おいしい料理をサーブしてくれる店とは
縁遠いところに湧出していることが多いからである。
鳥取は神戸から車で2時間少しで行くことができ、
その2つの願望を満たしてくれるありがたい場所である。
昼食は、以前目をつけていたが、行くことができなかった定食屋に
われわれはトライすることにした。
ネットや地元の方々の情報も当然リサーチはするが、最後は自分の勘が頼りである。
地元で捕れる魚介類を使った刺身とかれいの煮付け中心のシンプルな定食であったが、
こちらの期待を裏切らないお店であった。
定食に加えてゆでた若松葉かにとビールを注文し、幸せな時を過ごした。
再度訪問したいと思えるお店であった。
その後、岩井温泉「いわいや」の日帰り入浴を楽しんだ。
冬は松葉かに、夏は岩牡蠣が楽しめる宿である。
ここは湯船の足元から温泉が湧出しており、シャワーのお湯も温泉(源泉)である。
東北や九州の温泉地ではよくあることだが、近畿・中国エリアでシャワーも
温泉というのはたいへん貴重であり、いかに湯量が豊富であるかの証明ともなる。
湯船に全身を沈め、沈思黙考しているとストレスが解消されるような感覚にも
浸ることができる。泉質は硫酸塩泉で、効能書にヒステリーに効くとあるのも
興味深い。湯船からあがってもなかなか汗が引かないのもこの温泉の特徴の1つだ。
入浴後、夕食に備えて腹を空かすために鳥取砂丘を散歩し、駅前市場で”若松葉かに”と
”のどぐろ”を土産に買い、駅中にあるコーヒーを楽しんだ。
店構えや雰囲気が良かっただけにコーヒーの味に少々物足りなさを感じたがそれもしょうがない。
(後編に続く)
こども教育学科 教員
大学時代にも温泉とおいしいものを求めて東北、九州等を周遊した経験があるが、
温泉と料理のどちらにも満足することはなかなか難しい。
なぜなら加温、加水なしの源泉掛け流しの温泉の数はそもそも少なく、
湯船から惜しげもなくとうとうと音を立ててと流れ出す豊富な湯量を持つ本物の
温泉とは山深いところに位置し、おいしい料理をサーブしてくれる店とは
縁遠いところに湧出していることが多いからである。
鳥取は神戸から車で2時間少しで行くことができ、
その2つの願望を満たしてくれるありがたい場所である。
昼食は、以前目をつけていたが、行くことができなかった定食屋に
われわれはトライすることにした。
ネットや地元の方々の情報も当然リサーチはするが、最後は自分の勘が頼りである。
地元で捕れる魚介類を使った刺身とかれいの煮付け中心のシンプルな定食であったが、
こちらの期待を裏切らないお店であった。
定食に加えてゆでた若松葉かにとビールを注文し、幸せな時を過ごした。
再度訪問したいと思えるお店であった。
その後、岩井温泉「いわいや」の日帰り入浴を楽しんだ。
冬は松葉かに、夏は岩牡蠣が楽しめる宿である。
ここは湯船の足元から温泉が湧出しており、シャワーのお湯も温泉(源泉)である。
東北や九州の温泉地ではよくあることだが、近畿・中国エリアでシャワーも
温泉というのはたいへん貴重であり、いかに湯量が豊富であるかの証明ともなる。
湯船に全身を沈め、沈思黙考しているとストレスが解消されるような感覚にも
浸ることができる。泉質は硫酸塩泉で、効能書にヒステリーに効くとあるのも
興味深い。湯船からあがってもなかなか汗が引かないのもこの温泉の特徴の1つだ。
入浴後、夕食に備えて腹を空かすために鳥取砂丘を散歩し、駅前市場で”若松葉かに”と
”のどぐろ”を土産に買い、駅中にあるコーヒーを楽しんだ。
店構えや雰囲気が良かっただけにコーヒーの味に少々物足りなさを感じたがそれもしょうがない。
(後編に続く)
こども教育学科 教員
2012年4月9日月曜日
2012年4月2日月曜日
弓道
いつかやってみたいと思っていた弓道を、
ひょんな事をきっかけとして3年前から始めました。
弓道場は半屋外なので、夏は汗をだらだら流し、蚊にまとわりつかれ、
夜ともなれば射場の灯りに蛾や虫が寄ってきます。
反対に冬はどんなに冷たい風が吹いていようとも、的前には薄い胴衣で立たなくてはいけません。
特に冷える日はストーブの前から離れられないこともしばしばで、お稽古に来る人も少なめです。
そんなある意味悪環境にもかかわらずお稽古に通い続けるのは、
先生や先輩の弓を引く姿を見て「自分もあんなふうに弓を引きたい!」という想いからです。
(的に中てたいという邪念もありますが・苦笑)
思うように弓を引けなくて、
「~が出来ないし、どうすればいいのかがわかりません。」と先生に泣き言をいうと、
「何十年やっていても、悩みはつきないのよ。
ただ何となくではなく、注意された点を常に意識してお稽古しなさい。」
「出来ないではなく、出来るように努力しなさい。」と諭されます。
学生を教えている立場としては耳の痛い言葉ばかりですが、
「あなたはまだまだ若いのだから」と言われることも多いので、
どうやら弓道の世界で40代後半は、まだ「ひよっこ」のようです。
ひょんな事をきっかけとして3年前から始めました。
弓道場は半屋外なので、夏は汗をだらだら流し、蚊にまとわりつかれ、
夜ともなれば射場の灯りに蛾や虫が寄ってきます。
反対に冬はどんなに冷たい風が吹いていようとも、的前には薄い胴衣で立たなくてはいけません。
特に冷える日はストーブの前から離れられないこともしばしばで、お稽古に来る人も少なめです。
そんなある意味悪環境にもかかわらずお稽古に通い続けるのは、
先生や先輩の弓を引く姿を見て「自分もあんなふうに弓を引きたい!」という想いからです。
(的に中てたいという邪念もありますが・苦笑)
思うように弓を引けなくて、
「~が出来ないし、どうすればいいのかがわかりません。」と先生に泣き言をいうと、
「何十年やっていても、悩みはつきないのよ。
ただ何となくではなく、注意された点を常に意識してお稽古しなさい。」
「出来ないではなく、出来るように努力しなさい。」と諭されます。
学生を教えている立場としては耳の痛い言葉ばかりですが、
「あなたはまだまだ若いのだから」と言われることも多いので、
どうやら弓道の世界で40代後半は、まだ「ひよっこ」のようです。
登録:
投稿 (Atom)