過日、気が置けない仲間と「温泉&おいしいもの弾丸ツアー」に出かけた。
大学時代にも温泉とおいしいものを求めて東北、九州等を周遊した経験があるが、
温泉と料理のどちらにも満足することはなかなか難しい。
なぜなら加温、加水なしの源泉掛け流しの温泉の数はそもそも少なく、
湯船から惜しげもなくとうとうと音を立ててと流れ出す豊富な湯量を持つ本物の
温泉とは山深いところに位置し、おいしい料理をサーブしてくれる店とは
縁遠いところに湧出していることが多いからである。
鳥取は神戸から車で2時間少しで行くことができ、
その2つの願望を満たしてくれるありがたい場所である。
昼食は、以前目をつけていたが、行くことができなかった定食屋に
われわれはトライすることにした。
ネットや地元の方々の情報も当然リサーチはするが、最後は自分の勘が頼りである。
地元で捕れる魚介類を使った刺身とかれいの煮付け中心のシンプルな定食であったが、
こちらの期待を裏切らないお店であった。
定食に加えてゆでた若松葉かにとビールを注文し、幸せな時を過ごした。
再度訪問したいと思えるお店であった。
その後、岩井温泉「いわいや」の日帰り入浴を楽しんだ。
冬は松葉かに、夏は岩牡蠣が楽しめる宿である。
ここは湯船の足元から温泉が湧出しており、シャワーのお湯も温泉(源泉)である。
東北や九州の温泉地ではよくあることだが、近畿・中国エリアでシャワーも
温泉というのはたいへん貴重であり、いかに湯量が豊富であるかの証明ともなる。
湯船に全身を沈め、沈思黙考しているとストレスが解消されるような感覚にも
浸ることができる。泉質は硫酸塩泉で、効能書にヒステリーに効くとあるのも
興味深い。湯船からあがってもなかなか汗が引かないのもこの温泉の特徴の1つだ。
入浴後、夕食に備えて腹を空かすために鳥取砂丘を散歩し、駅前市場で”若松葉かに”と
”のどぐろ”を土産に買い、駅中にあるコーヒーを楽しんだ。
店構えや雰囲気が良かっただけにコーヒーの味に少々物足りなさを感じたがそれもしょうがない。
(後編に続く)
こども教育学科 教員