昭和40年代にはどこにでもいるといわれた大型の水生昆虫、タガメやゲンゴロウ。「昔はどこにでもいたのにね」というのが年輩の方の口癖になっています。用水路や池の改修、水質汚染など様々の原因が複合的に重なった結果と考えられています。
さて、このような水生昆虫ですが、いるところにはいるものです。これは、ゲンゴロウの採集記と飼育記録です。
兵庫県では生息範囲が限られているゲンゴロウですが、他県に行くと結構生息しています。平成22年10月偶然立ち寄った道沿いに池がありました。
とりあえず長靴にはきかえ、網を持って行きました。池のそばまで来ると水面にはヒシの葉が生えており、結構いい感じです。まず、第一投。これで入っていたら笑うなと独り言を言いながらすくいました。網を上げ中をのぞくと、ぴょんぴょこ跳ねるものがいます入っているではありませんか。
ナミゲンゴロウです。びっくりです。これはと思いその後しばらく探ってみました。結局ゲンゴロウはこれ1匹ですが、ガムシ2、ミズカマキリ1、ギンヤンマのヤゴ多数あがりました。池全体を探ればまだ捕まったかもしれませんが、旅の途中でもあり、ゲンゴロウが濃いというのがわかったので大収穫でした。
続いて、平成23年10月の採集です。今回は、目的の池も決まっており装備も胴長ゴム靴を持ってきています。採集できるか半信半疑で池に入りました。
最初は、何も入っていません。半分あきらめたころ、ついに1匹ゲットしましたどんな時でも1匹確保すると気分的にもすごく楽になるものです。そうなると次々見つかりました。結局1時間ほどで、オス6匹、メス1匹を採集しました。オス、メス各1匹だけ確保残りはリリースしました。タガメも確保しました。
これは、23年に飼育していたゲンゴロウの幼虫です。マットの具合が悪かったため、マットの上で蛹化してしまいました。
おかげで、観察、撮影には好都合でした。今年も現在産卵させるために飼育中です。