ドーピング検査についてご存じですか。
まず何故ドーピング検査をするのでしょうか。
―― 健康の害・不誠実・社会悪 といった「悪」につながるだけでなく、スポーツの価値や意味そのものも「否定」してしまうからこそ禁止されており、ドーピングから「スポーツを守る」という意識こそがアンチ・ドーピング活動の根幹だと考えている ――
からです。
ではドーピング検査はどの様に行われるのでしょうか。
検査主催機関 (競技団体のIF(International Federation)・NF アンチ・ドーピング機構のWADA(World Anti-Doping Agency)・JADAなど)から依頼されて行います。
検体採取機関は、JADAです。
日本での分析機関は、三菱化学メディエンスです。
検査には 競技会検査と競技会外検査があります。
競技会検査は、種目及び順位・無作為 等で選ばれた選手が対象です。
競技会外検査は、予めRANDOMかTARGETで選ばれた選手を、選手が届けておいた居場所情報に基づいて、練習場所などに出かけて抜き打ちで行います。
シャペロン(Chaperone)が、本人確認をしてドーピング検査の対象に選ばれたことを選手に通達します。以後選手はシャペロンの視野の元におかれます。作業室DCS(Doping Control Station)での作業から検体発送までは、DCO(Doping Control Officer)が行います。
検体は 尿か血液 です。
禁止薬物はどの様なものがあるのでしょうか。
興奮薬・麻薬・利尿剤・β-遮断剤(心拍数を抑える)・糖質コルチコイド(疲労回復)・蛋白同化ステロイド(筋肉増強剤)・ホルモン剤 等です。
私が立ち会った選手は、ドーピング検査を良く理解していて非常に協力的でした。日頃から自覚を持って身体の管理をしている姿勢から、一流選手の競技に対する強い愛を感じました。