2013年1月21日月曜日

私の駆け出しの頃の思い出(医者ともあろう者が)

 私は初め小児科の医者として将来は開業するものばかりと思っていたのですが、小児科の教授には内緒で微生物学教室の扉を叩いたのが運の尽きというか、それからはずっと微生物学という基礎医学と関わり合いを持つことになりました。また当時微生物学講座教授であった中井益代先生がとりわけ私をかわいがってくれたというか気が合ったのでしょうか、居心地の良い教室で自由に実験や研究をさせていただきました(研究ノート1参照)。

 国際学会などにも3回ほど連れて行ってもらいました。1回目はバンコクで、この時は中井先生がチュラロコン大学で講演があるのを幸いに、秘書さんを含めてほとんど教室員全員が教室費で行くことになりました。中井先生はわれわれの別行動を快くお許し頂き、リクリエーションと称してプーケット島というリゾートに行くことになりました。遊んだ後、バンコクで合流すればよろしいと言うことでした。途中、ピピ島という007のロケ地を訪れたりしてからプーケット島に戻りました。ケープ・パンワホテルというリゾートホテルに泊まることになり、そこからコーラル・アイランドというビーチまで渡船をチャーターして渡って遊ぶことになりました。その時の船員の一人が余りにも私に似ていたので同僚達は皆大笑いしたものです。コーラル・アイランドではバナナボートやパラ・セーリング、シュノーケリングなどを堪能しました。ホテルに戻ってからはダウンタウンまで行き買い物や食事をしました。帰りがけに店先で売っているフルーツ(ランプータン)を買いましたが表示された価格が1個の値段と思っていたものが実は1盛りの価格で紙袋一杯になり、ツクツクに乗り合わせて帰る際に皆で分けて食べても充分の量でした。食べかすは肥料にと途中の森の中に放っておきました。

 バンコクで指定したホテルに行くとロビーに講演を終えた中井教授がおられ、半日一緒に市内観光しました。夜は教授の友人で住職もしている方の経営するノーハンズ・レストラン・ギャラクシーという中華料理店で食事をすることになりました。名前の通りゲストの両脇に女性が付き料理を食べさせてくれる店なのですが、大勢の中からその女性二人を各人が選ぶ仕組みになっています。私は誰でも良いと言ったのですが、どうしても選ばないといけないことになり美人を2名選びました。ところがその美人は私の同僚の若い大学院生に付いてしまい、結局何のために選んだかが分からなくなってしまいました。食事後は隣接するクラブに連れて行かれましたが、ここでも踊っている女性を指名する必要がありました。仲の良かった大学院生は食事の時に付いてくれた一人が良いと急に言い出したものですから、またレストランに戻って探しましたが見当たりませんでした。こう言ったことで時間を費やしてしまい結局何もできないでホテルに戻りました。このクラブも先の住職が経営していると言うことで“医者と坊主は何とやら”を地でいっているような住職と教授?でした。

 2回目は香港での国際電子顕微鏡学会、3回目はクア・ルンプールでのアジア・太平洋電子顕微鏡学会と続きますが、こちらは次回お楽しみと言うことで。