2013年5月20日月曜日

「禁酒の友」の実力

 私は仕事で地方へ出張することが多いのですが、宿泊を伴う出張の際は、一日の疲れをとる妙薬として、その土地のお酒を飲むことを楽しみにしています。しかし、毎年花粉が飛散する2月から5月の連休明けまでは、花粉症が悪化するので禁酒を余儀なくされ楽しみが減ってしまいます。そこで、この時期に多く登場する食材が「酒粕」です。

 酒粕は、酒を造る際にもろみをしぼった後に残るしぼりかすです。お酒の中でも特に好きなのが日本酒なので、酒粕でつくる粕汁は毎週のように食卓に登場します。リラックスタイムには酒粕で甘酒をつくり、その風味を楽しんでいます。私にとって酒粕は大切な「禁酒の友」なのです。

 最近、この酒粕に優れた健康&美容効果があることがマスコミで取り上げられています。LDLコレステロール値の低下、便秘の改善、美肌等々…。米を発酵させて日本酒をつくる過程で、体に良い成分が生まれるようです。酒粕には酵母も多く含まれるのでビタミンB群やアミノ酸が豊富とのこと。また、米麹を発酵させたりしてつくる甘酒を、江戸時代の人々は夏バテ防止の栄養ドリンクとして飲んでいたそうです。俳句の世界で「甘酒」は夏の季語だそうで、そういえばスーパー等でも「冷やし甘酒」が売られているのを見かけたことがあります。

 単純においしいからという理由で好んでいた酒粕ですが、これからはその恵みに感謝しながらいただきたいと思います。この夏は、ビールの代わりに冷やし甘酒、かな?