2013年11月25日月曜日

台風にも名前を

今秋、二つの台風が大きな災害をもたらしたことは、まだ記憶に新しい。
台風26号が伊豆大島に、台風30号がフィリピンに、相次いで巨大台風が大きな被害をもたらした。伊豆大島の被災ニュースで住人が「狩野川台風で被害を受けた経験を思い出して、自主判断で早めに避難して家族全員無事だった。」の主旨のことが報道されていた。
 このニュースを聞いて二つの疑問を抱いた。
一つは大きな被害をもたらした台風には名前が付いていたがいつから命名されない様になったのだろうか。ジェーン台風(昭和25年)、洞爺丸台風(昭和29年)、狩野川台風(昭和33年)、伊勢湾台風(昭和34年)、第二室戸台風(昭和36年)等々、年配の方は名前を聞いただけで、直接被害を受けていなくても自分の人生と照らし合わせていつ頃どんな台風であったかがすぐに思い出されるであろう。近年、兵庫県下だけでも豊岡市と佐用町で大水害被害をもたらした台風があったが、記憶には新しいがいつ頃だったかは当事者でないとすぐに記憶から遠ざかるものである。
もう一つは阪神・淡路大震災(平成7117日)と東日本大震災(平成23311日)である。これらは未曽有の大災害であるだけに日付、曜日、発生時刻まで鮮明に記憶に残っている。それ以外でも大地震は記憶に残っているものである。
これらの経験は風化させることなく後世に伝えていかなければならないと言われ、前述の伊豆大島の住人の話のとおり、また阪神・淡路大震災は都市直下型地震の今後の対策に生かされ、東日本大震災では過去の大津波の経験がうまく伝承されていて、被害を最小限に食い止めることができた等の報道もある。

日本列島は風光明美な島であるが自然災害も多い。地球温暖化でますます巨大台風が襲来すると予測されている。過去の経験を生かし後世に永く伝えるために、台風の命名の復活を望んでいるのは私だけであろうか?