2013年12月9日月曜日

現場改革は世界共通のテーマ

 先日、米国インディアナポリスで開催されたHonor Society of Nursing, Sigma Theta Tau Internationalの42nd Biennial Conventionに参加し、研究成果を発表してきました。この会議では、様々な国の、様々な看護の専門分野の研究者や臨床看護師が集まり、研究を発表したりシンポジウム等で話し合います。

 国際学会は敷居が高く、日本より何倍も進んだ看護実践や看護研究について議論されているのだと思いませんか?私も参加するまでは、なぜ日本はこんなに遅れているのかと指摘されるのではないかと想像していました。でも、実際に参加して他国の参加者と情報交換してみると、日本と同じような課題を抱えていることがわかりました。そして、これまで自分たちが取り組んできた現場を改革するための研究に、間違いはないし、国際的にも引けを取らない取り組みだったのだと気持ちを新たにすることができました。

 看護学科の皆さんの多くは、卒業後臨床で勤務されることと思います。大学は、研究結果に基づいて本来あるべき理想の看護実践について学び、追求する場です。その最たるものが、卒業研究なのです。現在、卒業研究に取り組んでいる4年生の皆さんの中には、ただ目の前にある論文をまとめる作業だけに必死になってしまい、何のためにする研究なのかを見失っている人もいるかもしれません。私たちは、看護研究が臨床現場の実践を改善したり改革するために行うものであることを、決して忘れてはいけません。卒業後も、この視点を忘れず、実践や研究を地道に行いましょう。そして、一緒に、日本の看護の現場を改革していきましょう!

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