2010年2月19日金曜日

物事を正面からだけではなく、後ろから、あるいは横から眺めて見る習慣を
身につけましょう。例えば、内分泌疾患では臓器の機能亢進症と、その反対
の低下症の存在する場合が多いですね。これらの両方の症状や検査所見な
どを理解できれば問題はない訳ですが、ひたすら何事をも覚えようというので
はなく、片方の疾患について十分に理解できれば、反対側の疾患については
考えれば、必要な知識が自然に出てくるはずです。それが確認でき
れば、やみくもにただ覚えるのではなく(二兎を追うものは一兎をも得ずの喩え
のように、すぐに忘れてしまいます)、片方の知識をしっかりと吸収しているだ
けで良いことになります。


D証券会社のコマーシャルで、「収入の2割を貯金しなさい」と若い人に言い
ますと、「無理です」と答えますが、「収入の8割で生活をしなさい」と言います
と、「解りました」と言って行動に移してくれます、と言っていました。この話には
その後、多くの賛否が殺到しましたが、この例えは、日頃から解りやすい講義を
と考えている教員には参考になりますし、諸君が事象を考える際の助言でもある
と思います。