2009年10月1日木曜日

不思議 !! わたしたちのからだ

新型インフルエンザが話題になっています。
前期は1週間休校になりました。後期、流行しないことを望むばかりです。



ところで、ヒトには外部から侵入する病原体(異物)を攻撃して、
私たちを守る「免疫」というシステムがあります。前述の新型イ
ンフルエンザウイルスに対しても威力を発揮します。

免疫システムは病原体を攻撃しますが、不思議なことに、自分自
身は決して攻撃しません。正常に作動する場合、免疫システムは
「自己」と「非自己」を厳密に認識し、「非自己」のみを攻撃するのです。

この攻撃は病原体だけでなく、移植などの時にも起こります。

免疫系は遺伝子の型が合わない移植片を異物として認識し、攻撃
します。その結果拒絶反応が起こります。

私たちは意識することはありませんが、体内では日々、免疫系と
異物との間で熾烈な戦いが繰り広げられているのです。



ところが妊娠では不思議なことがおこります。

胎児は母親と父親の遺伝子を半分ずつ持っています。つまり胎児
は母親にとって半分は異物になるのですが、なぜか母親の免疫シ
ステムは胎児を攻撃しません。

さらに、代理母では胎児は100%異物であるのに、なぜか胎児は攻
撃されません。

妊娠では免疫系を制御するシステムが作動し、胎児が免疫の攻撃
から守られるらしいのですが、その詳細は解明されたわけではありません。

何百万年もの人類の歴史の中で、当たり前に行われてきた妊娠・
出産ですが、実は未だに神秘のベールに包まれているのです。



私たちの体にはまだ解明されていないことが、いっぱいあります。
科学者の眼で、自分の体の不思議を見てみませんか?