2011年7月25日月曜日

バカボンとレデイ・ガガに想う

 小さい頃にテレビで見ていた「天才バカボン」。時々、最近はケーブルテレビのアニメチャンネルでも放映している。昔だったからよかったのかなあと思える場面がたくさんある。

 バカボンのパパ、バカボン、レレのおじさんだけでなく、おそらくその回だけの登場人物たちも、個性が際立っている。とにかくハチャメチャ。監禁、強盗、詐欺なんて刑事事件も盛りだくさん。ホンカン君?なんて拳銃撃ちまくり…。だけどそんな日常で起こる、非日常的な出来事の中に、バカボン一家のしっかりとした家族の絆が描かれている。

 最近来日していたレディ・ガガ。まぶたの上に大きな黒眼を描いたメークで報道陣の前に登場。またトーク番組に出演した際には、大きな黒い風船ドレスにすっぽり体を包み、足には何十センチもあるかの真っ黒のヒール、髪も高く結ってあり、全身で2m超え!というニュースもあった。

 来日中に放映されたレディ・ガガの特集番組では次のようなことが紹介されていた。この奇抜なファッションは当初周りに認められず、笑われた。それでも彼女は自分のしたいパフォーマンスをやりとおし、現在のブレイクにつながった。彼女は長くバーでピアノを弾いていた。ブレイクした今でも、彼女がその当時住んでいた質素なアパートで暮らしているらしい。

 バカボンのパパの名セリフ、あまりにも有名な「これでいいのだ」。レディ・ガガの生き方にも、この名セリフがぴったりとくる。独自の世界観があって、何かしっかりとした土台みたいなものがあるように思う。揺るぎない信念があり、そのための努力も惜しまない。そういった姿勢があるからかもしれない。もちろん最初からあるいはこれからもたくさんの人に受け入れられるとは限らないけれど。

 「これでいいのだ」とても不思議な言葉だ。力が抜けて少し気持ちが楽になる。だけどそれだけじゃない、何か“力”のようなものがそこにある。2011年度版自殺対策白書では、13年連続で自殺者が3万人を超え、若い世代の自殺者数が増える傾向にあるという。がんばれることもあれば、がんばれないことだってある。「これでいいのだ」老いも若きもしんどいなと思ったら、何も考えずちょっと休もう。