2011年8月1日月曜日

Change, Choice and Challenge

 本年4月、第4期生の新入生諸君と一緒に神戸常盤大学保健科学部医療検査学科に入学いたしました。今まで、公立医科大学を卒業後37年間の間に、国立大学5年、米国州立医科大学2年、私立医科大学5年、私立大学医学部5年、公立医科大学20年と数年ごとに職場を変えてきました。神戸常盤大学は、私にとって6度目のChangeです。

 数年間、同じ環境にとどまると、その場でできること、得られる知識と技術、そして数年後の自分の立場が見えてきます。植木や花でいえば、より大きく育てるため、より美しい花を咲かせるために、植木鉢をより大きいもの、栄養のある新しい土に、換えてやる必要が出てきます。そのまま放置すると、その環境での限界点に達してしまうからです。そのように意識したからばかりではないのですが、若い時代の私は、数年ごとに職場を換えてきました。職場環境を変えることは、新しい栄養と新たな人間関係の構築が可能となります。私にとってChange, Choice and Challenge『より高きものを求めて!』であります。

 しかし前任地では、計画したからではないのですが20年間も一つの職にとどまっていました。それなりに考え、新しい研究技術の導入などマンネリにならないように工夫を重ねては来たのですが、誰もが陥るスランプにあったのかもしれません。最後の数年間は教室からの英文業績は年間10篇以下に減少し、公的研究費も取れなくなくなりました。20年間は少し長すぎると気付いたため、アクティビティーが低くなる前に、人生最後になるかもしれないChangeをChoiceしてみました。明確な目標のない『青い鳥症候群』ではなく、生産性の高いbest choiceにしたいと考えています。

 前任地からは、私に名誉教授の称号を授与したといってきましたが、これから数年間はこれを忘れて、18歳の新入生諸君と神戸常盤大学のchoiceを楽しみながら、神戸常盤大学で新しいことにchallengeしてみたいと考えています。今は初夏の緑深まる季節、キャンパスが大変美しい神戸常盤大学です。近畿唯一の細胞検査士養成大学として、全国にその名前を知らしめたいと考えています。    
                                 医療検査科   覚道健一