2011年10月24日月曜日

7か月

このところ次々と天災が続いて、なんだか言葉が出てきません。
震災や巨大台風の災害等々、被災された方の気持ちを思います。
東日本大震災からは今日で7か月と9日です。
16年前の震災が脳裏に重なります。

あの震災で教え子や友達が死んでしまいました。

今でも斎場の二階に棺桶がぎっしりと80㎝もあけずずらーっと並んでいたことを
思い出します。圧死した友人に10日後にやっと会えたら全く違う顔になっていました。
その斎場で仲間とささやかなお葬式をしたことが昨日のように思えます。
私は生まれて初めての個展をキャンセルしようと悩んでいました。

そんな折、恩師に諭されました。「あなたが今するべきことは何か」。

長田の町は瓦礫の山と、瓦礫を撤去されあちこちに花が供えられた空地ばかりでした。
私たちは大学で順番に日直をしながら今の3号館1階にこしらえた避難所に暮らしている
方の使う水などを、自衛隊の給水車から運んだりしていました。
授業も後倒しで夏休みまで続いていました。

そんな時に個展???
個展というものは、そもそも私にとって人前で裸になる行為に等しく、
避けたい思いの上に重く課せられたものでした。
そんな時に震災が起き、消耗した私の体と心は、「不謹慎」を前面に掲げて
逃げようとしていました。

震災から7か月と11日後、私は初めての個展にこぎつけることができました。
恩師は、戦争や、当時死に至るといわれた病や、三度に渡る神戸の
大水害など沢山の試練を乗り越えて生きてこられた事から、
達観をお持ちだったのだと思います。


「今、自分は何をすべきか」
あれからずいぶん時間が経ちました。今日もまた考えています。